「情報システム」は、福井県立大学・経済学部で田中求之が担当している、経済学部専門科目です。この授業は、私たちの身の回りにあふれている様々なデジタル情報機器(デジタル家電)について、原理・技術および業界の動向や商習慣(制度)などを取り上げて解説しています。この授業を通じて、情報のデジタル化の意味や意義、あるいは私たちの生活との関わり、さらには人間自体の情報処理(知覚・感覚)との繋がりなどを理解してもらいたいと考えています。

このページに記されているのは、講義のうち、原理・技術についての解説のために田中が作成した講義ノートです。授業では業界の現状、あるいはその時々のニュースの解説なども行っていますが、それらは載せていません(時間が経つと意味をなさないため)。

さらに、工学部向けの授業ではないため、正確さよりも分かりやすさを優先したものになっています。田中の理解が誤っていたりタイプミスをしている箇所も残っていると思います。授業の受講者以外の方がこのページをご覧になる際は、こうしたことを留意の上、お読みください。

DVD・ブルーレイ

DVD

DVD とは

DVD は Digital Versatile Disc を略したもので、これは直訳すると、デジタル多用途ディスクということになる。その名の通り、映画(動画)、音楽、コンピュータデータの記録や配布の手段など、様々な用途に用いられている。

もともとは、CD やレーザーディスクに代わる、大容量のデジタルデータ、特に映画をおさめる媒体を映画業界などが求め、これに応じるかたちで開発が行われた。このため、登場当時は、DVD は Digital Video Disc の略だともいわれていた。

ソニー&フィリップスと東芝が別々の規格を提唱して対立していたが、1995年に現在の DVD の規格に一本化することで調整がなされたという経緯がある。この対立は、現在、次世代 DVD の規格争いとして蘇っている。

DVD は最初から、データの再生専用だけでなく、記録も行えることを考えた規格になっていた。ただし、この記録型 DVD に関しては、規格がうまく調整されず、複数の規格が並立することになってしまった。

再生専用 DVD

再生専用の DVD の規格は DVD-ROM ブックと呼ばれている規格書で定められている。再生専用のものとして、コンピュータのデータを収めた DVD-ROM、映画などの動画を収めた DVD-Video、音楽専用の DVD-Audio がある。

この3つの規格は、物理レイヤー(物理フォーマット)とファイルシステムレイヤー(ファイルフォーマット)は同じである。つまり、データを物理的にどのように記録するか、データをどのようなファイル形式で収めるか、という部分が共通している。そして、アプリケーションレイヤーが異るのである。このため、一つの同じディスクの中に、コンピュータ用のデータ、DVDプレーヤーで再生する動画、DVD-Audio用の音楽データを、一緒にいれておくことができりようになっている(このような異る種類のデータを一緒に収めたものをハイブリッドディスクという)。

簡単にいえば、DVD-ROM に VIDEO_TS という名前のフォルダーの中に決められた方式で動画を収めたものが DVD-Video であり、AUDIO_TS フォルダーに音楽データを収めたものが DVD-Audio になるのである。

●物理レイヤー

DVD-ROM は、厚0.6mm、直径12cm(または8cm)のポリカーボネート製の円板を貼り合わせたもので、CDと同サイズである。ディスクの記録面のピットという小さな穴をレーザー(650nm赤色レーザー)を使って読み取っていくようになっている。

使用するレーザー光線の波長を短くしたこと(CD は 780nm だが DVD は 650nm)、さらに2層構造を可能にしたことで CD に比べて容量が増加している。

2層構造になっているため、以下の4つに分かれ、最大で4枚分の面積を使ってデータを記録しておける。2層構造のものは、読み取る時のレーザーの焦点を変えることで重なったそれぞれの層からデータが読み出せるようになっている。

片面1層(DVD-5)(4.7G)
音楽CD のように1枚分のデータだけ収めたもの
片面2層(DVD-9) (8.5G)
2層構造で2枚分のデータが入る
両面1層(DVD-10) (9.4G)
裏表で2枚分のデータが入る
両面2層(DVD-18) (17G)
裏表それぞれ2枚分で4枚分のデータが入る

*2層に記録したものをダブルレイヤー、両面に記録したものをダブルサイドと呼ぶこともある。

このように、規格上の最大の容量は、両面2層の 17G であるが、映画などは片面にレーベルなどを印刷するため、片面2層のものが最大になっている。

1層目(表面に近い方)はピットが内から外に向かって記録されており、記録トラックの間隔(トラックピッチ)は 0.74μm 。これを線速度一定で読み取っていくようになっている(CLV方式)。このため、ディスクの内側と外側では、読み取り時のディスクの回転速度が異る。また、2層目は、内側から外側の場合と、外側から内側(こちらの方が1層目から連続して読み取る時には便利)の場合がある。1層目と同様に内周側から外周側へ信号を読み出していく方式をパラレル、外周側から内周側へ信号を読み出していく方式をオポジットと言う。

データはセクターという単位に分割されて記録されており、1セクターは2048バイト、ディスク全体では250万セクターにも達する(データ量域以外の、リードイン、リードアウトの分も含める)。

データの読み取り速度は 1385KB/秒 である。これが DVD-ROM でいう等倍速になる(ちなみに CD-ROM は 150KB/秒)。

●ファイルシステムレイヤー

DVD-ROM では、UDF というファイル形式が用いられる。コンピュータ用の DVD-ROM では UDF 1.02 という DVD 用のファイルシステムと、ISO9660 フォーマット(CD-ROMで用いられる)のどちらでもデータにアクセスができる、UDF Bridge というファイルシステムを採用している。これにより、UDF に対応していない古い OS のパソコン(例えば Windows 95 のパソコン)であっても、DVD-ROM のデータを CD-ROM として読み出すことが可能になっている。

UDF というのは、Universal Disk Format の略で、OSに依存しない光ディスク用のフォーマットの一つである。光ディスクに関する業界団体OSTA(Optical Storage Technology Association)によって提案され、ISOやECMAによって標準化されている。再生専用の DVD では 1.02 を用いるが、フォーマット自体は記録型 DVD 等に合わせてバージョンアップしている。

特徴:

  • テラバイトの大容量ディスクに対応
  • Unicode に対応
  • 最大256文字のロングファイルネームに対応
  • OS に依存しない標準フォーマット

DVD-Video

●タイトルとチャプター

作品としてひとまとまりになるものをタイトルと呼ぶが、DVD には99までのタイトルを入れておけるようになっている。これにより、映画の本編とメイキング映像がセットになっているものなどが可能になっている。

一つのタイトルを構成する個々のデータをチャプターという(プログラムとも言う)。一のタイトルは、一つ以上のチャプターで構成されることになる。

●映像データ

映像データは MPEG2 方式で圧縮されたものが収められている。

MPEG は国際標準の動画圧縮技術である。DVD で用いられる MPEG2 以外に、ビデオCDで使われた MPEG1、携帯端末向けの MPEG4 などの規格がある。

MPEG は非可逆性圧縮なので、圧縮によって画質の劣化が起きる。

MPEG は様々な技術を用いて圧縮を行うようになっている。たとえば、テレビの映像は1秒間に30コマ(30フレーム)の画像から成り立っているが、これを間引いて少なくすることでデータ量を小さくする。間引いたままでは映像がぎくしゃくするので、前後のフレームから中間のフレームを予測したり(動き補償予測)、フレーム間の変化の少ない部分と多い部分(動きのある部分)とでデータの割り当て量を変えるといった手法(フレーム間予測)によって、圧縮しても滑らかな映像になるように工夫してある。このような特性から、MPEG で圧縮した画像は、特定のコマ(フレーム)だけを取り出して編集することはできない。

*デジタルビデオの画像をデジタルデータとしてパソコンに取り込んで編集するノンリニア編集では、Motion JPEG (MJPEG) という一コマごとに画像データになっている形式を用いる。ちなみに、パソコン上で映像を編集するのをノンリニア編集というのは、パソコン上のデータだと再生時間や再生順序といった時間軸に合わせて編集する必要がないため。これに対して、テープからテープへコピーしながら編集することをリニア編集という。

MPEG で画像を圧縮する際には、1秒間分あたりどれぐらいのデータ容量を割り当てるかで画質が変わる。この1秒間あたりのデータ容量のことをビットレートという。通常、DVD では 5Mbit/sec のビットレートが用いられるが(片側一層に約2時間分の映像を収められる)、規格上は 10.08Mbit/sec まで認められている。また、家庭用の DVD レコーダ(HDD レコーダ)の録画モードは、このビットレートを変える事で画質と録画時間を変えるようになっている。

●音声データ

MPEG2 では音声データの規格もある。高音質・高圧縮率の MPEG-2 AAC(Advanced Audio Coding)という規格である。しかし、現在、国内で市販されている DVD は、この形式ではなく、リニアPCM方式、ドルビーデジタル(AC-3)、あるいは DTS (Digital Theater System) の音声が収められているものが多い。

ドルビーデジタルや DTS の音声データはサラウンド方式での再生ができるようになっている。サラウンド(surround = 囲むもの、周囲、環境、雰囲気)とは、音がリスナーを取り囲むように鳴ることで臨場感を増すようにすることである。ドルビーデジタルでは 5.1ch サラウンドでの再生ができる。これは、前左右、前中央、後左右の5つのスピーカー(=チャンネル)に、低音再生用のサブウーハー(スーパーウーハーとも言う)というスピーカーを使うものである。サブウーハーは、音の定位には影響が少ない(=人間の耳は、低音はどこから聞こえてくるかにあまり敏感ではない)ため 0.1チャンネルとカウントされる。このように6つのスピーカーを用いることで、周りを音が取り囲む状況の中で映画を見ることができるわけである。もともと映画館用のシステムとして開発されていたものが、家庭用の DVD にも使われている。

DVD では、このサラウンド用の5.1ch音声以外に、マルチリンガル(他言語対応用)にメイン音声以外に7つのトラックを用いることができるようになっている。これによって、映画の音声を日本語から英語に切り替えたりできるようになっている。

●その他の特徴(機能)

マルチアングル:同じ場面を別のアングルからの画像で見ることができるもの。最大で9アングルまで切り替えることができる規格になっている。

マルチストーリー:ユーザーの指定や作成者の設定によって、ストーリーの進行を分岐させることができるもの。

リージョンコード:再生可能な地域を限定する機能。世界を6地域に分けて、それぞれにリージョンコードを定めてあり(日本は2)、再生用プレーヤーは特定のリージョンのものしか再生できない(あるいはリージョンの変更回数に制限を加えてある)ようになっている。ただし、リージョンコードで制限するかどうかはコンテンツの製作者が決めることができるので、リージョンコードによる制約を受けない作品もある。また、再生用プレーヤーの中には、リージョンコードによる限定を無視するものもある。

コピー防止機能:DVD には2通りのコピーガード機能が組み込まれている。ひとつは、DVD プレーヤーとビデオデッキをつないでコピーを行おうとした(いわゆるダビング)場合に、映像が乱れてしまうように特別な信号を追加するというもの。マクロビジョン(明るさが乱れたり画像自体が乱れる)とカラーストライプ(ラーバーストコピーガード)(画面に横線が等間隔で入るもの)などの方式がある。もう一つは、リッピングによるデジタルデータのままのコピーを防ぐために、データを暗号化してしまうものである。CSS (Content Scrambling System) という。DVD プレーヤーやパソコンの DVD 再生ソフトは、ライセンスを受けて暗号を解読できるようになっている。しかし、この CSS を解読して暗号化を無効にしてしまう方法が発見され、暗号解読ツールがネットに出回った。そこで、デジタル放送のCPPM や CPRM というコピーガード技術が採用されることになった。HDD レコーダーにデジタル放送を録画したものを DVD にコピーするには CPRM 対応のディスクを使う必要がある(再生するのにも対応機が必要)。

記録型 DVD

種類

記録型の DVD は複数の規格が乱立している状況にあるが、大きく分けると、追記型(書き込みが一度しかできないもの、ライトワンス)と書き換え型(何度も書き換えられるもの)に分かれる。

追記型

  • DVD-R
  • DVD+R

書き換え型

  • DVD-RAM
  • DVD-RW
  • DVD+RW

DVD フォーラム(DVD の規格の制定、普及促進などを行う組織)が定めたのが DVD-R, DVD-RW, DVD-RAM であり、ソニーとフィリップスが中心になって組織した DVD+RWアライアンスが策定した規格が DVD+R, DVD+RW である。互換性がないので、それぞれの規格に対応したドライブとメディアを使用しなければならない。ただし、最近のドライブは、複数の規格をサポートしている。

このうち、DVD-RAM は最初にきめられたフォーマットで、DVD-ROM との互換性はない。DVD ビデオレコーダーなどで用いられている。

DVD-R は DVD-ROM と最も近い構造となっており、DVD プレイヤーで再生可能なディスクを作るのに適している。

DVD-RW は DVD-R の書き換え可能版。ただし、レーザーの反射率が低いので、再生できないDVDプレイヤーもある。

私的録音録画補償金制度

DVD-R や CD-R は、店頭で、パソコン用と音楽/ビデオ用に分かれて売られている。中身はまったく同じで、どちらを利用しても機能的な違いはない。違いは、音楽/ビデオ用は、私的録音録画補償金制度がメディアの代金に含まれていて、これが関係利権者に分配される。つまり、著作権関係者に支払う補償金が上乗せされた価格で販売されているのが、音楽用/ビデオ用のディスクなのである。

私的録音録画補償金制度とは、デジタル方式で録音、録画する場合に於いては、一定の割合で補償金を徴収し、著作権権利者への利益還元を図ろうとするものである。私的利用を目的とした個人や家庭内での複製は著作権法でも認められているのだが、デジタル方式の複製の場合、劣化がほとんどない複製を容易に作成可能であることから、このような補償金制度が導入されることになった。1992年の著作権改正の際に、以下のような条文が付け加えられたのである。

著作権法第30条の2

2 私的使用を目的として、デジタル方式の録音又は録画の機能を有する機器(放送の業務のための特別の性能その他の私的使用に通常供されない特別の性能を有するもの及び録音機能付きの電話機その他の本来の機能に附属する機能として録音又は録画の機能を有するものを除く。)であつて政令で定めるものにより、当該機器によるデジタル方式の録音又は録画の用に供される記録媒体であつて政令で定めるものに録音又は録画を行う者は、相当な額の補償金を著作権者に支払わなければならない。

これによって、MDやCD-R、CD-RW、DVD-RW、DVD-RAM等のデジタルメディアを用いて録音、録画する場合には、利用者は一定の補償金を管理団体に支払わなければならない。この補償金は機器やメディアの販売価格に上乗せされているので、購入時にそれと気がつかずに(知らずに)支払うようになっている。2009年にブルーレイも追加された。

メーカーが代金の一部として受けとった補償金を、指定団体に支払い、その団体が関係者に配分するようになっている。

著作権の権利者団体は、パソコンのハードディスクや iPod などの携帯プレーヤーにもこの制度を導入したいという希望をもっているが、今のところ認められていない。一方、制度の趣旨・運用についての疑問が消費者などから出ており、著作権法改正をめぐる重大な争点の一つとなっている。

記録方法

DVD 再生装置は、レーザー光線をディスクに当てて、その反射率の違いでデータを読み出していくようになっている。このため、記録型の DVD (CD) の場合も、何らかの方法でレーザーの反射率の違いを作り出してデータを記録する仕組みになっている。

*以下の説明は CD-R, CD-RW のものと同じ

DVD-R,DVD+R は、有機色素の性質を使って書き込む。レーザーによって有機色素は不可逆の化学変化を起こし、レーザー光の反射率を変える。大雑把なイメージとしては、記録媒体上に焼け焦げを作っていくことでデータを記録しているようなものである。いったん焦げ付いた紙をもとには戻せないように、この方式では一度の書き込みしかできない。

DVD-RW,DVD+RWは、金属の結晶の状態(結晶になっているか、アモルファス状態になっているか)による反射率の違いを使っている(相変化型と呼ばれる)。金属は、固体の場合、通常は結晶になっている。ところが、合金の中には、液体から固体に急激に冷やすと、結晶にならずに、原子がぐちゃぐちゃに並んだまま固まるものがある(原子が結晶にならずにぐちゃぐちゃに並んだ状態のことをアモルファスという)。この性質を利用して、レーザーで合金を熱して冷やすときの温度管理によって、結晶部分とアモルファス部分の違いを作り出し、この違いによってレーザーの反射率がかわることでデータの記録を行うのがDVD-RW, DVD+RW なのである。いったんアモルファスになった部分も、再度熱してゆっくり冷やすと結晶にもどる。つまり、この変化は可逆的なので、何度も書き直しができるわけである。

DVD-RW, DVD+RW の場合は、レーザーの反射率が通常の CD や DVD よりは低いので、対応しているプレーヤーやドライブでないと利用できない(再生できない)ことがある。

ブルーレイ Blu-ray Disc

Blu-ray Disc

ソニーや松下電器産業などが 2002年に策定した次世代光ディスク規格。一般的な略称は『BD』もしくは『ブルーレイ』。2003年からレコーダーが発売された。2008年に対抗規格であった HD DVD 事業を取りやめたことにより規格が一本化され、映画ソフトの販売が活発になり、レンタルも始まった。

2002年
規格策定 (HD DVD も発表される)
2003年
レコーダー発売
2004年
Blu-ray Disc Association 設立、BD-ROM 規格承認
2006年
再生専用ソフト発売、プレイステーション3発売(BD プレイヤーにもなる)
2008年
東芝、HD DVD 事業を終息
2009年
Blu-ray 3D
2010年
BDXL 仕様決定

ディスクのサイズは 12cm と CD や DVD と同じである(8cm のものもある点も同様)。

より波長の短い青紫色レーザー(405nm)の利用、0.1mmのカバー層の光ディスク(ゆがみに強い)、集束能力を高めたレンズを使うなどで、DVDと比較して5倍以上に記憶容量(1層25GB、2層50GB)を増加させた。CD から DVD への容量増加と同じように、使用するレーザーの波長を短くし(DVD 650nm → BD 405nm)、複層構造を可能にしたことで容量が増えている。DVD は2層構造だったが BD は多層構造による容量の増大が可能になっている。

製 品 Blu-ray Disc DVD CD
レーザー波長 405nm 青紫 650nm 赤 780nm 赤外
トラックピッチ 320nm 740nm 1600nm
レンズ開口数 0.85 0.6 0.4
容量

1層 25GB

2層 50GB

1層 4.7GB

2層 9GB

700MB


*レンズ開口数=この数値が大きいほど、集束能力が高く、光をより小さな点に絞り込むことができる
*トラックピッチ=データが記録されているトラックの間隔

*ちなみに、髪の毛の太さ(0.1mm) は 100000nm になる。

2010年6月にはディスクの記録層を4層まで増やしてディスクの容量を2倍に増やした BDXL という規格も発表された。

なお、名称が「Blue-ray」でないのは、「Blue-ray Disc」とすると「青色光線のディスク」という一般名詞となるため、欧米で商標上として使用できないから。

デジタルハイビジョン放送に対応できる光ディスクである。現在放送されているハイビジョン放送は、地デジと衛星デジタルの二つがあるが、地デジがビットレート最大17Mbps であるのに対して、衛星デジタルは最大 24Mbps となっており、衛星のほうが画質がよい。この衛星デジタルハイビジョン放送の場合で考えると、ブルーレイの片面1層 25G では約130分の録画が可能ということになる(地デジのハイビジョンや、録画画質を落とした場合には、さらに長時間の記録が可能)(BD-R や BD-RE の転送速度は 36Mbps が標準なので、そのままハイビジョンのビットレートの信号を書き込める)。

規格

DVD での規格乱立の反省から、記録型ディスクの規格を先行して策定された。

追記型(一度しか書き込めない)ものは BD-R
書き換え可能なものは BD-RE

となっている。また再生専用のものは BD-ROM

BD-R, BD-RE のデータ転送のビットレートは 36Mbps、再生専用の BD-ROM では 54Mbps が標準となっている。

映像の規格

BD-ROM に収めることの出来る動画形式(BD-Video, BDMV というフォーマット)

  • MPEG2
  • H.264/MPEG-4 AVC High Profile
  • VC-1 Advanced Profile

MPEG-4 AVC/H.264 や VC-1 は MPEG-2 より圧縮能力が優れているため、これを使うとハイビジョン映画の画質を向上できるため、市販のソフトはこのフォーマットを用いている。

*MPEG-4 AVC/H.264 を使えば圧縮率を高めることで DVD にもハイビジョンの番組を収めることが可能になるので、DVD にハイビジョンを収めるための AVCREC が提唱され使用されている。

書き込み型(BD-R, BD-RE)の場合は以下の形式(BDAV というフォーマット)

  • MPEG-2
  • H.264/MPEG-4 AVC High Profile

VC-1 がない

音声

再生専用の場合(BDMV)は、以下の形式

  • PCM
  • ドルビーデジタル (AC-3)
  • DTS

その他、より高音質の規格もオプションとして規定されている

書き込み型(BDAV)は

  • AAC
  • ドルビーデジタル (AC-3)

となっている。

Blu-ray Disc Java (BD-J) & BD-Live

再生専用の BD-ROM では、Java というプログラミング言語で作成したプログラムをディスクに収めておき、それをプレイヤーで動かすことで対話的なコンテンツなどを実現できるようになっている。この機能を BD-J と呼ぶ。

映像が再生できるすべてのプレイヤーは、BD-J のサポートが義務づけられている。

ディスクに内蔵されたプログラムによって、ディスクに収められた複数の画像を合成・ミックスして表示させたりすることができるようになっている。

また、プログラムがインターネットに接続して新しいコンテンツなどを取り込むこともできるようになっている。この機能は BD-Live と呼ばれる。

BD-Live の場合、プレイヤー上のプログラムがサーバから新たなコンテンツをダウンロードし、それをプレイヤーに保存しておくことができるようになっている。新しい映像やゲームがダウンロードされて使えるようになったり、プレイヤーに保存したコンテンツとディスクのコンテンツを組み合わせて内容を更新したり(仮想パッケージという)できるようになる。

著作権保護機能

違法コピー防止機能が大幅に強化されている。

  • AACS (Advanced Access Content System)
  • ROM Mark
  • BD+

AACS は、 DVD の CSS と同じようにデータを暗号化し、適切な機器でのみ暗号を解除して映像などが見えるようにするものである。TV などの機器の接続やネットによるデータ転送などもカバーしたものになっており、DVD よりも厳格なものになっている。

ROM Mark はディスク製造用の原盤に透かしをいれておくことで、原盤の違法利用を防ぐ機能。

BD+ は、後から新たなコンテンツ保護プログラムを導入できる機能。後からプログラムを更新できるわけである。

●リージョンコード

BD では、世界を3地域にわけたリージョンコードが導入されている。

BDXL

BD ではディスクを多層化することで容量を増やせるようになっている。2007年に最終仕様が決定された BDXL では最大4層まで使うことで容量を増加させている。

  • 3層 100GB (BD-R, BD-RE)
  • 4層 128GB (BD-R)

すでのこの規格に対応したレコーダーも発売されている。